幼稚園前の大学病院付属デイケア―

子供が幼稚園の年齢に達する前の場合、病院付属の療育デイケアーに
通う事が出来ます。

台湾の場合、幼稚園は3年制(3歳=小班、4歳=中班、5歳=大班)ですが、
幼稚園の特殊学級は中班からの2年制ですので、

それ以下の自閉症や発達障害の子供達は病院付属の療育クラスに任意で
入る事になります。

ここで療育をした後に、普通の幼稚園に通える程度の子供もいますが、
多くの子供は、公立幼稚園の特別クラスに入る流れとなります。

うちの子供も幼稚園入園前の年齢だったので、総合病院の小児科医の推薦で
療育クラスに入りました。

小児科医の診断書による推薦で入るために、健康保険が適用されて
ほぼ無料で療育を受ける事が出来ます。

中国語で「日間病房」と言いますが、日本語にするとデイケアーという
様な意味です。

時間は朝9時からお昼までの、ほぼ半日で、
木曜日がお休みの週4回の療育コースです。

但し、親がずっと付き添わなければなりません。

クラスの内容は、先生を前にしてみんなで同じテーブルに座って
先生の質問に答えたり、先生がしゃべった言葉を繰り返させる事から
始めます。

子供が椅子に座って、その後ろに各親が椅子に座って
後ろからサポートする様な形ですすめられてゆきます。

その後、紙やはさみやクレヨンなどを使った工作やお絵かきの
練習やおゆうぎの練習もあります。

ずっと、椅子に座っていられない子供もいますし、
大声をあげたりする子供もいます。

最後の方では、大き目の教室で体操をします。
よつんばいになって、前進したり、ぐるぐる走ったり、
器具や道具は使わない方法で、運動をします。

体操が終わった後は、再び元の教室に戻り、
みんなでコミュニケーションを取る様なゲームをして
最後にみんなで手をつないで、授業終了の歌を歌って終わりになります。

クラスの途中では、おやつの時間もあって、持ち寄ったおやつを
お互いに交換したり、そのおやつを使って言葉の練習をしたりもします。

あと、授業の中で子供が良くできたら、先生がご褒美として
スナックを与えたりします。

この「ご褒美」を与えるという方法は、ABA等でも使われている方法で、
台湾の病院付属の療育デイケア―の基本的な方針はABAの影響が
強く入っている様に感じます。

この療育に参加して見て、どの様な効果があったのかは
正直見えにくいのですが、これは即効性のある療法というより
特別な保育園クラスという感じですので、日々、こなしてゆく事に
意義があると思います。

他の子供達に触れ合う機会や病院が考えたプログラムが入っている訳ですから、
家にいたり、親子館や公園で一人で遊んでいるよりは
ずっと良いと思います。

又、このデイケアに参加してとても良かった点は、
うちの奥さんにママ友達が出来て、色々と情報交換が出来た事や
何よりも同じような境遇の親達とコミュニケーションを取る事により
精神的な部分で、ストレスが緩和された事です。

それまでは、同じような境遇の親達と触れ合う機会があまりなく、
同じマンションの中で育った普通の子供達の親達には、
うちの子供が自閉症や発達障害だとは言えずに、だんだんと
同じマンションの普通の子供達や親達との交流も疎遠になっており、
結局は、どうしたら良いのかという部分で孤独になっていました。

この自閉症や発達障害のスペクトラムは、人によって症状も
重さも違うし、症状の経過も異なるので、これをやれば良いという
明確な療法がある訳ではありません。

病院の小児科や精神科の先生方も、診断はしてくれますが、
民間の様々な療法を薦めてくれる訳でもないし、その場限りの
診断では、普段から子供がどんな症状でどんな行動を取っているかも
分からないので、病院付属の療育デイケア―を進めてくれるぐらいの事
しか出来ません。

民間の療法に関しては、何の情報提供もしてくれないので、
親が自分達で暗中模索の中を手探りで、自分の子供に最適な
療法を探してゆくしかないのです。

これは、日本も同じような状況だと思いますが、
各地方自治体や自閉症や発達障害の協会がカウンセリングを
してくれるとも聞きました。

台湾では公的な期間が民間の療法を紹介してくれる機会はありません。

そういう意味で、この様なコミュニティーに入る事は、
子供だけでなくその親にとっても重要な事だと思います。

孤立化すると、益々大変になってしまうと思います。

余談ですが、このデイケアのクラスメートの女の子は
自閉症と診断される前に民間の健康保険に加入していたので、
その健康保険から、クラスに参加する毎に自閉症の手当が
毎日もらえたそうです。

金額にすると、台湾ドルで$2000ドル(日本円で約7000円)
ぐらいだったと思います。

一般の健康保険でなく、自閉症や発達障害等もカバーする
民間の保険に追加で入っていたのだと思います。

台湾の保険に詳しくはありませんが、ポイントとしては、
自閉症が分かる前に保険に加入しており、かつ自閉症もカバーする
保険である事が色々と有利に働く様です。