自分の子供が自閉症になってから

子供が自閉症になるというよりも、自閉症の傾向があると”気づいた”のは、
息子が2歳10か月の時でした。

子供が小さいと、言葉の遅れや各能力の発達の遅れなどが、
各個人の発達の速度の差なのか、その子が生まれ持ったものに起因するのかが
非常に分かりにくいのですが、通常は言葉の遅れをきっかけに分かる事が
多いと言われています。

ですので、親や医者が自閉症に気づくのは、通常は2歳ぐらいと言われています。
”気づく”と書いたのは、自閉症は生まれつきのものだからです。

時は数年前の春の日の朝。場所は台湾の台北の病院。

それまでも、言葉を話すのが遅れていたので、言語療法に通わせていたし、
何人かの小児科の先生に定期健診等で見て頂いていたのですが、
特に自閉症や発達障害の指摘はなかったのですが、
その日の検診では「自閉症の傾向があり」と初めて診断書にかかれました。

まさか自分の子供が自閉症とは夢にも思っておらず、言葉が遅いのは
家庭内の言語環境のせいと思っていました。

うちの家庭は、私が日本人で家内が台湾人ですが、二人の共通語は英語です。
米国に住んでいた時に知り合って、子供は生後半年まで米国で育ちました。

子供には基本的には中国語を中心に教えて、私は日本語で話しかけたり
本を読み聞かせたりしていましたが、中国語も日本語もどちらの言葉も
うちの子供の口からは、ほとんど出て来ません。

一般的に多言語の環境で育つと言葉が遅くなると言われているので、
うちの息子も言葉が遅いのは仕方ないと思っていたのです。

但し、乳児の頃から「表情や反応に乏しいな」という事は感じていました。
但し、全く笑わない訳では無く、お医者さんの定期健診でも特に
成長の遅れは指摘されませんでしたが、

2歳ごろから、マンションの遊戯室等で知り合った、他の同い年の子供達と
比較して、成長が遅い事は感じ始めました。

他の子と上手く一緒に遊べないし、体力的にも言葉も遅れていました。
それで、総合病院内の言語療法と知育治療には、週に各1時間づつ
通わせてはいました。

他の多言語環境で育てていた親御さんからは、
「多言語環境で育つと言葉がしゃべれる様になるのは遅くなるけど、
ある時期になると急に複数の言語を話せるようになる」と
言われた事も有り、遅くなるのは当たり前の事と認識していました。

なので、自閉症と診断されたのは驚きで、さすがに診断されてからは
うちの奥さんもかなり慌てて、脳波診断からMRIや遺伝子検査まで受けて
脳のどこかに欠陥があるのかどうかを確認しようとしましたが、
脳自体には表面的な欠陥はなく、あくまでも脳の機能に問題がある
という事が分かりました。

脳波の検査やMRIでは、子供を睡眠薬で眠らさなければならず、
それを飲ませるのがとても可愛そうだったのですが、
うちの奥さんが心配して、一つの病院だけでなく、いくつもの病院で
検査したのがとても辛い経験でした。

このブログを作った理由

うちの息子の自閉症の療育に際して、
とにかくこの自閉症スペクトラムそのものが分かりにくい事や、
子供によって症状は千差万別なので、特定の療法だけでは効果が出にくい事もあり、
色々な療法の体験談は他の人の役に立つのではないかと思った事と、

そして何よりも台湾という海外において、どこにどの様やクリニックや施設が
あるのかという情報を同じような立場の在住日本人の人とシェア出来ないものかと
考えたのが、このブログを作った理由です。

台湾の場合、公用語は中国語ですので、台湾にて自閉症や発達障害の
治療や療育をする場合は、基本的には子供を中国語で育てる方針であるという事に
なるかと思います。

もし、日本語を中心として子供を育てる場合には、
日本に帰国して子供の治療や療育をするしかありませんので、
台湾で子供の治療や療育をするご家族というのは、私達の様に日本人と台湾人の
ハーフの子供を持っているか、ご両親が中国語に堪能で台湾に家族で永住して、
子供も中国語を中心に育てる方針のご家族になるかと思います。

もちろん、ご両親が中国語に堪能であれば、ご自分達でインターネットや
療育等で出会った台湾人の親達との会話などで、どこにどんなクリニックや療育施設が
あるかは大体分かると思いますが、

もし、ご両親のどちらかが日本人でかつ中国語にそれほど堪能でない場合は、
自閉症や発達障害に対する対応だけでも大変なのに、台湾現地での情報収集にも
とまどってしまうと思います。

特に、お母さんが日本人でお父さんが台湾人の場合、
それほど中国語に堪能でないお母さんが急に子供の治療や療育に
対処しなければならないのは、大変な事だと思います。

その様な方の少しでも参考になればと思い、このブログを作成した次第です。

自閉症や発達障害は人により様々

自閉症にはいくつかの特徴があり、どの特徴がどのくらい強いかという症状は
人によって違います。

自閉症だけという子供もいますが、発達障害に見られるいくつかの特徴を
複合的に有している子供もいます。

発達障害のひとつの分野である、広汎性発達障害には、
自閉症を中核とした連続性のある「自閉症スペクトラム(連続体)」
も含むととらえられています。

発達障害には、広汎性発達障害PDD,注意欠陥・多動性障害ADHD,学習障害LD,
の3つの分野が有り、それぞれの特徴を少しづつ有している場合が多いのです。

人により状況は違いますし、それぞれの症状に明確な医学的治療法が
ある訳ではありませんが、早期からの療育や環境調整などを行うことで
症状を緩和したり困りごとを軽減する事は出来ます。

また、ある時期は、ある症状が強くなったり、時期によりその複合的な
症状の現れ方が異なる事も有り、常に変動しているのです。

全体的な症状が改善していけば一番良いのですが、
一番気の毒な場合は、ある程度向上した機能が後に失われて
しまう(後退)してしまう事もあるのです。

療育でうちのクラスメートだった一人の子供は
2歳ぐらいまでにしゃべれる様になったのに、そこからだんだん
しゃべれなくなってしまいました。

親が子供が大変な努力して何かを改善しても、
それが後退してしまうのは大変な気苦労があると思います。

自閉症や発達障害の特性は生まれつきの体質の様なものであり、
一生付き合ってゆくしかありませんので、
「どうやって治すかというより、本人や親がどうやって特徴と
つきあってゆくか」という発想を基本として、

各種トレーニングによって、いかに自立して社会に適応
してゆく用に出来るかと言う点に焦点をあててゆくべきというのが
専門家の意見です。

人間の脳は18歳ごろまでなら、強い可塑性を持っているそうです。
脳出血や脳梗塞で脳の細胞自体が死んでしまったとしても、
リハビリで機能が回復できるのは、脳の他の部分を使って、
機能が停止している部分を補う事が出来るからです。

各種トレーニングを続ける事により、
子供の行動範囲も広がり、社会への適用性も高まるので、
どの様な療育やトレーニングを選ぶかは大切な事だと思います。

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