Brain Treatment Center(BTC)の体験談

以前、Brain Treatment Center(BTC)の概要や
治療方法についての記事を書きましたが、
今回は、うちの子供も含めて治療を体験した子供達の
様子などについて書いてみます。

うちの子供の症状の変化

うちの子供の場合、この療法の前と後を比べると物事の認識力や
言語能力等が上がったと思います。

但し、留意点としては、その変化がこのBTCの治療による影響なのか、
並行して行っている他の療育や知育クラスの影響によるものなのかは
分からないという点です。

「それなら、何の効果もないのか?」という疑問も湧くと思いますが、
脳波のテストは定期的に行われ、どの分野の脳波が向上した又は修正された
かという検査結果はレポートとして米国本部から送られてきて、
ドクターが解説してくれますので、脳波の点では治療の効果があったか
どうかは確認する事が出来ます。

その脳波の変化と自閉症や発達障害の症状の変化の因果関係は
保障されている訳ではありませんので、あくまでも脳波の各波形を健常者と
同じ程度にして、患者を普通の人と同じスタートラインに立たせよう
という事なのです。

台湾オフィスの患者さんで「マジックボーイ」というニックネームで
呼ばれている台湾人の6歳の子供がいます。

彼は、3歳ぐらいからBTCの治療を始めましたが、
現在では普通の小学校に入学出来るぐらいまで回復しました。

その子は、生まれつき片方の視力が無く、自閉症の症状があり、
3歳ぐらいまで言葉もしゃべれず質問等をしても答えられず、
体もとても弱い状況でした。

最初の脳波検診をした後に、ドクターから、
「この子のケースではBTCの治療をしても効果が見込めないので
止めた方が良い」と言われたそうです。

しかし、そのお母さんは非常にバイタリティーのある人で
(又、資金的にも余裕があったので)「是非、治療して下さい」と頼んで
続けたそうです。

今では、その子供は会話も出来ますし、きれいな絵を描く事も出来、
机に1時間以上座って文字を書いたりする勉強も出来るそうです。

但し、この子供の場合、水泳や体操やABAや行動訓練等や感覚統合等、
ありとあらゆる訓練もBTCと並行してやっていましたので、
一概にBTCの治療の効果のみとは言えないと思います。

しかし、その子のお母さんにとってはBTCの治療は非常に満足できるもの
であった様です。

うちの子供は、その子ほどの成長が見られなかったので、
うちの奥さんは「何故、うちの子供はあの子みたいにならないのか」と
嘆いていますが、その効果は人それぞれと言えます。

以前のBTCのホームページでは、この治療を受けた子供の変化の映像や
子供達の親のインタヴュー等の動画が掲載されていたのですが、そこでは

ある5際の子供は、BTCに1年間通ってみて、通う前は字が全くかけなかったのに
1年後のある時期から急にアルファベットを全部書けるようになったそうで
その映像を見ました。

その子の場合は、最初の1年はそれほど顕著な効果が見られなかったのですが、
ある時期に急に効果が見られたそうです。
但し、1年間ずっと通っていた訳では無く、通常は3か月の継続治療を
行って定期診断の経過を見ながら、休みを入れて再開するケースが多い様です。

又、以前BTCのホームページにあった動画では、
事故により脳の機能が損傷して暴力的になってしまった青年の
治療等にも使われて、彼が落ち着いたという証言の動画が掲載されていました。

台北のBTCオフィスには、アジアの様々な国からの人が様々な治療目的で
訪れますが、痴呆症のお年寄りも来ていますし、脳に障害のある大人の
人も来ていますが、やはり子供の自閉症・発達障害で訪れるケースが多い様に
見受けられます。

自閉症や発達障害には、確立された医学的治療法というものがありませんが、
BTCのMeRT療法は、未認可ですが唯一「治療」に近い療法であるという事も有り、
やはり「最後の希望」として、トライしてみるご家族も多い様です。

youtubeには多少BTCの動画があり、
戦争でPTSD障害になった元兵士がBTCで治療を受ける「ドキュメンタリー」等を見る事が出来ます。

BTCのMeRTアプローチの開発者であるDr. Yi Jinのインタビュー等も有ります。

Yi Jin博士は元々は心理学者で、どの様にこのメソッドの開発に至ったかなどの
経緯を話しています。(動画は全て英語)

余談ですが、このBTCのドクターたちは、朝早く子供が太陽の光を浴びる
事で治療の効果が上がると強く勧めますので、
うちの子供は毎朝約40分~1時間公園に行って、そこで朝ごはんも
食べています。

1時間の間も元気に駆け回っている程、うちの子供は活発では
ありませんし、朝は眠そうですので、主にパンやミルクやフルーツ等の
朝ごはんを食べさせて時間を過ごしています。

ドクターは、「毎日1時間、週末は2時間、朝の日光を浴びさせて下さい」
「それによって脳波治療と相乗効果があります」と言っています。

毎日、6時半におきるのは大変ですが、早く起きる習慣自体は
良い事だと思いますので、うちも頑張って続けています。

但し、冬の朝は暗いし寒いしなかなか大変です。

運動教室や感覚統合療法

他の記事で照会した劉メソッドの他に、うちの子供は運動のみのクラスも
週に1回通っています。

私が一番お勧めする劉メソッドは、色々な療法の複合的なクラスですが、
その他の教室で感覚統合療法的な運動クラスを体力向上の一環として取っています。

子供の体力やバランス感覚の向上は、脳や感覚統合に良い影響を与えますし、
子供の気力の充実にもなりますので、ただ公園等で走り回るだけでなく、
専門家が組んだプログラムに沿った運動クラスも自閉症や発達障害の子供に
有用だと思います。

うちの子供は3歳頃に結構早く走れる様になりましたが、
それでも走るときの手の角度や体の角度がまっすぐでなく、変なくせがありました。

普段歩いている時も、ちょっとヨタヨタした様な感じで手をつないでも
かなり体重をかけて寄りかかってくる様な感じでした。

特に手をつないでも長い距離を歩けずに、すぐにだっこやベビーカーに
座りたがり、体力不足は明らかでした。

普通の子供は、2、3歳になると自分で歩きたがるものです。

うちの子供は、脳と体の感覚が上手く統合されていなかったのですが、
とにかく、まずは普通に自分で歩けて、普通に走れるようになるという
事を目標に体力向上を図りました。

最初に行った感覚統合系の運動教室は、永和区にある「啟端感覚統合」です。

啟端感覚統合ホームページ

この学校の創始者の呉端文校長は、米国で自閉症や発達障害の児童教育について学んだ方で
感覚統合療法だけでなく、部分的にABAその他の療法も取り入れていますが、
まずは、「体力と感覚の向上が全ての基礎土台となる」という考えで、
体力向上のクラスが中心でしたが、運動をしない言語や知育を中心とした認識クラスも
取る事が出来ます。

この教室で一番勧められたのが、ブランコです。
とにかく毎日ブランコを最低10分はやった方が良いと言われました。
ブランコは、脳内のバランス感覚が刺激されて、運動神経だけでなく
脳全体の神経にも良い影響を与えるという考えの様です。

又、毎週宿題としての課題の紙を渡されます。
例えば、色とその呼び方をマッチさせる練習をするとか、
手を上げてと言われたらあげられるようになる練習をする等の課題です。

この教室は、総合的な訓練をしてくれて、ビルの3フロアを占める設備やスペースも
非常に充実しており、先生もマンツーマンで指導してくれるので、
施設としては申し分ないのですが、

うちの子供の体験談としては、週3回で半年ぐらい通いましたが、
あまり効果が上がりませんでしたので、通うのを止めました。

それぞれの子供の症状は違いますので、効果がある子供もいると思います。
常に奇声を上げている症状の重い子供も来ていましたので、
知育よりも、体力をしっかりさせて自分で歩いたり、自分の身の回りの事を
少しでも出来るようになったりする事により、生活のクオリティーを上げてゆく
という点ではいいと思います。

しかし、うちの子供の場合は、まずは相手の言っている事を理解する事や
何を指示されているのか理解する様な部分がしっかりしていなかったので、
結局は先生の誘導の通り、運動では何となく従って動いて、
知育では何となく知育玩具等をいっしょに行う様な感じで、
根本的な部分であまり向上が見られなかったので、方針を変える事にしました。

そこで、新しく始めたのが、

1、BTCによる脳波治療
2、劉式視聽動訓練

で、引き続きABAのクラスも週何回か並行して通う事にしました。

BTCによる脳波治療も劉式視聽動訓練も、このブログの他の記事で紹介していますので、
ご興味があればそちらを参考にして下さい。

啟端感覚統合と劉式視聽動訓練は、ホームページなどを見ると
似ていて、どこが違うのか分からないと思いますが、

劉式の方が、各運動訓練等をとっても「目的がより明確で規律がある」という事や
運動の中にも、知的な認識力を向上させる要素が複合的に取り入れられている
という点が違います。

例えば、ボールを投げ受けする訓練でも1から100まで子供に数えさせながら
行ったり、バスケットボールを床につく訓練でも同じく100まで数えさせたり
して、運動と感覚向上と認識力と言語力を複合的に鍛えているという事です。

途中で、子供がダラダラしたりごねたりしても、先生は子供の言う事を聞かないで
まずは、何をしたいのか話をさせたり、泣き止むのをやめるまでは、
両腕を掴んでシャキッとさせるという風に、見方によってはスパルタかもしれません。

この辺が合わなくて、劉式を避ける親や辞めてしまう親もいる事は確かです。

しかし、しばらく通ってみて、10まで数を数える事すら怪しかったうちの子供が
100迄数えられるようになったり、さらには数を数えながらもボールを床につく
という動作が出来るようになったのには驚きました。

各先生も大学の教育学部等で児童の発達に関して専攻した方達で、
厳しいながらも、忍耐強く子供に愛情をそそいで、行動目的を達するという
情熱が感じられたので、現在までずっと続けています。

この辺は担当の先生との相性なのかもしれませんが、
うちの子供は、女性の担当の先生になついていますので、
厳しさと愛情のバランスがあるのかなと思います。

その他の運動クラス:
拉第石心理諮商所

この教室では、先生と生徒がマンツーマンで約1時間のトレーニングをします。

トランポリンや踏み台やブランコを使ったトレーニングや
ランニングや屈伸や腹筋等の基礎体力向上の運動から
子供用のラケットを使ってボールを打つ等の道具を使った運動までを行います。

自閉症や発達障害の子供だけでなく、運動神経が良くない普通の子供も
参加しています。

運動や遊ぶ場所

台湾の各地域には公立の親子館という施設があります。
日本で言えば、児童館というイメージです。

利用料金は無料ですが、曜日や時間帯によって、
利用出来る子供の年齢を区分けしている所が多いと思いますので、
スケジュールを確認して訪問すると良いでしょう。

マットやクッション素材のアクティビティー道具等があったり、
パズルやブロックなどのおもちゃや本がおいてある所もあります。

人気のある親子館は人数制限で、入れなくなる事もあります。

室内に大きなジャングルジムやマットやボールプールがあって子供達が自由に
遊べるような施設も各書にありますが、これは民営で有料です。

例えば、有名なのは京華城デパートの中にある「子供城」で、
すべり台やスポンジ玉の大砲等で遊べる大きな空間と
積み木やパズルやブロックで遊べるような空間が併設されています。

又、有料ですが、体操教室として、Gymboree(ジンボリー)というアメリカの
フランチャイズチェーンの体操教室も各地にあります。

ここは、子供がよじのぼったり、くぐったりする様なトンネル等の
子供Gymが充実していて、その様なGymや道具や音楽を使って、
先生が複数の子供達に遊びながら楽しく運動をさせる場所です。

トイレトレーニングの工夫

普通の子供にとってもトイレトレーニングや自分でご飯を食べるトレーニングは
大切だと思いますが、自閉症や発達障害の子供の場合は、もっと大変だと思います。

特に、自分から尿意や便意を伝えると言うコミュニケーション能力が低い
子供は、なかなか前に進まないのではないでしょうか。

うちもそうですが、皆さんが一番不安に思うのは、
「このままずっと、自分でトイレが出来なかったらどうしよう」という
漠然とした不透明な見通しだと思います。

トイレが自分でできなければ、小学校の特殊学級や支援学校等にも
いけないのではという、進学上の不安もあると思います。

うちの場合、まず、おしっこについては、育児書などをみると、
「まずはおしっこでも座ってする事から始める」と書いてあるので、
とにかく定期的におまるに座らせてみたのですが、
タイミングが合わないのか、全くおまるにしませんでした。

ベネッセのしまじろうの台湾版等を見せて、尿意をもよおしたら、
親に言う様に誘導しようとしたのですが、
自閉症のせいか、自分の意思を相手に伝える事が上手く出来ません。

おむつがなかなか取れずに4歳くらいまではずっとおむつでしたが、
4歳ぐらいになると立ったまま、大人の便器に届くぐらいの背の高さに
なったので、2時間に1回ぐらい定期的にトイレに連れてゆくと
立ったままおしっこが出来るようになりました。

うちの子供の場合、おまるで座っておしっこが出来るようになったのと
立ったまま大人の便器でおしっこが出来るようになったのは、
ほぼ同じくらいのタイミングだったと思います。

普通の子供が2歳ぐらいで出来て、自閉症や発達障害の子供が3歳
ぐらいで出来る事が、うちの子供の場合は4歳ぐらいになって
やっと出来るようになった感じです。

コミュニケーションに関しては何かを「食べたい」「飲みたい」以外の
事は、子供の方から殆ど他人に自発的にはしゃべりませんでした。

「これは何?」等の質問をすれば返答したり、
高い所にいけば「高い」と言うぐらいの言語能力だったので、
尿意を伝えると言う様な事は、5歳くらいまで出来ませんでしたので、

兎に角、寝起きや食後や就寝前等の定期的な基本タイミングを決めて、
その他の日中は2時間に1回くらいの頻繁にトイレに連れて行って
便器の前に立たせるという繰り返しでした。

3歳、4歳辺りはずっとその繰り返しでした。
自閉症の子供でも、トイレは自分で出来る子供もいて、
うらやましいと思いました。

この定期的な時間に便器の前に立たせると言うのは、ある程度
尿意を親に伝えられるようになった今でも同じです。
自分でパンツを下げたりあげたりも出来るようになりました。

夜もおねしょしてしまうので、4歳くらいまでは夜はずっとおむつでしたが、
5歳近くになると、膀胱の容量が増えたり、ある程度こらえて我慢したり
する能力が向上して、寝る前にトイレに行かせれば、朝までは大丈夫に
なりました。

体が大きくなって、おむつのサイズが特大になってきた4歳の時期に、
工夫として、昼間はおむつから普通のパンツに切り替えて、
トイレトレーニングパッドを中に入れました。
夜寝るときは、おむつに履き替えて、おねしょをしなくなった時点で
おむつは完全に辞める事が出来ました。

このおむつからパンツへの切り替えは本当に難しかったです。
小便や大便をおもらししてしまった時に、おむつの方が処理は
遥かに簡単なのですが、あまりにも高性能で中がサラサラしているので、
おむつだと、おしっこ等をした「感触」がなくて、
本人も不快感がないので、おもらしを気にしなくなってしまうという
弊害があり、例え、おもらしや大便の処理が大変であっても、
どこかの時点でおむつから離れなければなりません。

最初は、トレーニングパッドでなく、洗って再使用が出来る
生地が厚いパンツをはいていましたが、
洗うのが大変なので、普通のパンツに使い捨てのパッドを入れる事に
変更しました。

パッドは、最初はPegion等の日本製を使っていたのですが、
容量が小さくて、小便も大便も支えきれなくなりましたので、
米国製のcharlie banana disposable insertsを取り寄せて
使いました。

但し、ある時期からパンツのみに切り替えたとしても、
それで完全に卒業という訳では無く、定期的にトイレに連れてゆくタイミングを
うっかり逃したりすると、急に、所かまわず、ジャジャーっとおしっこを
してしまった事もあります。

家にて、床が濡れているので、何でだろうと思ったら、
子供のズボンのスソから漏れて来たおしっこの水たまりだった事も
何度かありますし。

場合によっては、エレベーターの中で、何の前触れもなく急にジャーっと
出て来た時もあります。半ズボンだったので、本当に、滝の様に下に
流れ出て来てびっくりした事もあります。

おしっこに関しては、子供を見ていて気づいた点は、
ある程度の年齢になると、溜められる量が増えて、トイレに行く間隔が
長くなるので、こちらもトイレに連れてゆく間隔をある程度調整出来る
様になる事と、夜のおねしょがほとんど無くなるというメリットがあり、

又、脳や体の成長により、子供が自分でするかしないかをある程度
コントロールできるようになるので、心配しないでも、
どんなに遅い子供でも成長すれば出来るようになる様です。

とは言っても、うちの子供は自閉症や発達障害の子供の中でも特に遅い方でしたので、
現在、4歳ぐらいでもまだトイレが出来なくてあせっている親御さんには
こんなに遅い子供もいるのだという事で、励みになるかと思います。

自閉症の子供の例なので、この様な事はどの育児書にも書いてないし、
誰も教えてくれないので、親としてはこれがずっと続くのかと言う
不安と処理する時の大変さでかなりのストレスでした。

尿意をコントロールするのも脳の働きなので、自閉症や発達障害の子供は
特に遅くなると思います。

便器の前に立たせても何も出てこない理由の一つは、自分で押し出す
感覚が分からないとか、脳から押し出す指令が上手く伝わらない事ですので、
脳の成長と共に少しづつ出来るようになる様です。

さて、大便の方ですが、こちらも時間を決めておまるに定期的に座らせるところ
からスタートしましたが、4歳ぐらいまで全く反応無しでした。
4歳ぐらいになると、たまにおまるの中に出してくれる様になり、
脳の機能が発達してくると自分で押し出す感覚が分かるようになった様で、
「うん、うん」と力む様になり、ある時期からは座ると、すぐに出るように
なりました。

しかし、それまではパンツの中に急にしたりする事が多かったのですが、
パンツの中のパッドで受け止められたので、多少パンツが汚れるぐらいで
処理出来ました。

その後、パンツの中のパッドも卒業して、パンツのみにしてたのですが、
いつも完全にコントロール出来るわけでなく、おなかの調子の悪い時などは
いつのまにかパンツに直接してしまいその始末が大変でした。

柔らか目の時は、パンツから漏れてズボンにまで広がって、
両方を交換して洗うのは、時間もかかるしなかなか大変でした。

発達障害の子供を持つ親や痴呆性の親を世話している人にとっては、
時として子供や親の症状そのものにまつわる心配や作業よりも
下の世話が目の前の生活の一番のストレスや大仕事になる事があると思います。

自閉症や発達障害の子供が、大便をある決まった時間帯に、座ってからすぐに
出来る様になるのが難しい理由は、
やはり脳の働きが弱いので、便意を感じてから我慢が出来ずないという
脳と神経の関連性の問題や、コミュニケーション能力の低さから
親に伝えられないので、すぐに外に出してしまう様です。

うちの子供場合、最初の頃はパンツの中にする時は、立ったまましてしまいました。
おむつの時は、いつのまにか立ったままパンツの中にしており、
その習慣の延長線上にあったので、
逆に座った場合だと、どうやって力んで押し出すのかと言う
感覚が分からなかったようで、とにかく座って出来る回数を増やして
その感覚を掴ませて、立ったままでするのが違和感がある様に
思わせる様にしました。

たったままパンツにする場合、一瞬子供の動きが何かを思い出したように
止まりますので、そのタイミングでおまるに座らせると、
おまるの中にしてくれますので、もしタイミングが合えば
「座って押し出す」という感覚を掴む回数を増やしてゆく様にしました。

これも脳の成長と共に状況は改善するまで、怒らずに辛抱強く
待つしかないと思います。

大便は1日に1回なので、そのタイミングを合わせるのが
非常に難しいと思います。

なので、子供のタイミングに合わせると言うより、朝とか昼食の後とか夕食の後とか
親が時間を決めて、その時間は少し長めにおまるや便器に座らせるようにして
子供の方がその時間が大便をする時間なのだと認識して、自分で押し出すように
誘導するのが一番だと思います。

5歳ぐらいになると、「大便」と自分で意思を伝えられるようになり、
その時にトイレに連れて行けば、大人の便器でも出来るようになりました。

劉氏視聽動訓練メソッド

感覚統合の療法は3つぐらい行きましたが、最終的にうちの息子には
劉氏視聽動訓練メソッドが一番合っていると感じて、現在も続けています。

劉氏視聽動訓練ホームページ

劉氏視聽動訓練は台湾全土に10校の分校があり、中国大陸にも5校の分校があり、
台湾でも屈指の規模の療育の教室だと思います。

1979年に子供の能力開発や学習障害児の訓練教室として、創始者の劉弘白博士が
設立して、40年近い歴史とノウハウの積み重ねがあります。

現在は、劉博士の二人の息子さんと娘さんも運営陣や講師として参加しています。
皆さん米国の大学院で教育学の修士や博士号を取得しています。

実は、劉式の噂は以前から聞いており、子供が3歳ぐらいの時に自宅の近くで
元劉式の先生が個人で体操クラスを行っていたのですが、その先生のクラスを一度、
体験入学した時に、とてもスパルタ形式に感じたので、しばらくは避けていました。

その体験入学では、とにかく1時間ぐらい休みなしで、子供がだらけても
先生は助け起こしたりせずに、「ほら、立ちなさい!」と大きな声を
かけたりして自分で立たせ、決して甘やかさずに、とにかく子供に
体力をつけさせるという方法でした。

体験クラスの後に、先生に言われたのは、
「とにかく、いま厳しくして規律と体力をつけておかないと、今後子供が、
規律を覚えるのが難しくなる。週4回は来た方が良い」と言われました。

私は、その通りだと思いましたが、うちの奥さんは敬遠して
結局は行かなかったのですが、その後、病院付属の療育教室でのママ友から
劉式の本部校に通って、1か月通って子供がしゃべれる様になったという事で、
強く推薦されたので、うちの子供も劉式にいかせる事にしました。

劉式の分校では、それほどスパルタでなく、また体操だけでなく、
知育や感覚統合トレーニングも行っているので、好印象を持ちました。

また、1回で40分を二クラス取る事により、子供を1時間半ぐらい預けられるので
親が自分の事をする時間も取れる点も良い点です。

多くの療育関連のクラスは大体1時間で、2時間弱ぐらい
子供をあづけられるところはあまりありません。

我々が通っている分校は、ビルの2階と3階のフロアを全部劉式が使用しており、
3回が事務所で2階が教室ですが、運動スペースと、各パーティションで仕切られた
勉強コーナーがいくつもあります。

運動スペースには、よじのぼるネットや雲梯やトランポリン等の設備があり、
ボールや縄跳び等の道具もおいてあります。

ベーシックセオリー

VAS教育メソッドという独自のセオリーを中心に子供の能力開発を指導しています。
VASというのは、Visual, Auditory, and Sensory-Motorの略です。

基本的には、一人の先生が2、3人の子供を50分間指導する形式ですが、
追加料金によってマンツーマンを依頼する事も出来ます。

マンツーマンだと50分で1200台湾ドル、二人で800ドル、四人で400ドルですが、
四人でやっているのは見た事がありませんので、三人ならお得だと思います。

元々、劉式は子供の総合的能力開発方法であって、
自閉症や発達障害の療育だけを対象としている訳ではありません。

ですので、劉式の建物に行くと、普通の子供も障害のある子供も
同じフロアでそれぞれのメニューを先生と一緒にこなしています。

劉式では、知能の発達だけが、子供の成長や発展の尺度とはとらえていません。
子供の知能と年齢は、必ずしも子供の学習能力や行動能力を適切に反映してない
ので各能力の向上を目指す。

劉式でいうところの学習能力とは、聴覚的および視覚的な知覚における鋭敏さ、
および迅速な反射作用を兼ね備えたもので、感覚を総合的にトレーニングする
というセオリーです。

ABAと似ている部分もありますが、その着眼点は少し違います。
例えば、ABAは、社会的相互作用の能力や言語障害の改善に重点を置いていますが、
劉式ではこれらの特徴の背後にある根本的な理由に対処しようという考えです。

1、視覚を通した認識 (Visual)
2、聴覚を通した認識(Auditory)
3、運動能力(Sensory-Motor)

視覚を通した認識のトレーニングとは、パズル等で色や形を認識したり、
クレヨンで線や丸を書いたり、紙の上で迷路をやったりします。
運動能力のトレーニングの中にも視覚トレーニングを兼ねている
ものもあります。

聴覚を通した認識のトレーニングとは、主に、言葉の聞き取りや
聞いたことを覚えて繰り返す記憶力の訓練や、それを言葉として音に出す事も
含まれています。
運動能力のトレーニングの中にも聴覚トレーニングを兼ねている
ものもあります。

運動能力のトレーニングとしては、屈伸や腹筋等の基本運動の他、
トランポリンや平均台歩行や綱昇りやブランコなどでのバランス感覚トレーニングや
ボールを使っての投げと受け取りや床への玉つきや縄跳びやフラフープ等をして、
動的な物への視覚認識も兼ねた運動能力向上を行います。
この辺りは、一般的な感覚統合療法と重なります。

特に、動的能力トレーニングで劉式がユニークなのは、バスケットボールを
使った床への玉つきです。

100回を目途に数を数えながら、球をついたり、次のステップとして
ボールをどちらかの足でまたぎながら球をついたり、さらには両方の手で
ボールを床について数を数えたりと、大人でも難しい様な事を障害のある
子供が出来る様になるのは驚きです。

明らかに、子供の運動能力は上がりましたし、
体にも随分、筋肉がついてきたと思います。
物事の理解力や会話能力も向上したと感じます。

但し、劉式はそれなりに厳格ですので、親御さんによっては厳しいと
感じる方もいると思います。

例えば、子供がごねはじめて泣いたりしても、まずはしっかりと泣き止んで
シャキッとするまでは何の要求にも応じません。

つまり、子供をなだめたりあやしたり、抱いたりして落ち着かせるという
事はしないので、一見すると、「まずは落ち着かせないと、大人の言う事が
頭に入らないのではないか?」と思いますが、

例え、最初は大変でも、子供の要求を簡単に受け入れるようなクセが
ついてしまうと、後々、大変になるという考えです。

これは、ABA等でも同じですが、
例えば、子供が泣いても抱き上げてはいけないという事です。
だっこするという事は、「ご褒美」なので、
泣いたことにご褒美を挙げれば、今後もその方法で意思疎通を
する悪いクセがついてしまうので、
泣き止むまではだっこしないという事です。

但し、おうちで親がこれをやってみると、なかなか大変な事だと思います。
私も、とにかくまずは、直ぐにだっこしないでせめて最初に「ストップ!」と
言う様にしました。

Brain Treatment Center (BTC)とは?

息子が4歳になった辺りで、台北市の内湖区にある
Brain Treatment Center (BTC)に通い始めました。

まだ、世界中には広まっていない新しい治療法であり、
カリフォルニア州Newport Beach(ロスの南)を本部として、米国内では
ロスとサンディエゴも合わせて、カリフォルニアでは3か所、シアトルに1か所、
海外では、メキシコとパナマと台湾の3か所のクリニックがあります。

このクリニックは、中国系米国人のDr.Yi Jinにより開発された
「MeRTアプローチ」という脳波療法をするところで、
MeRTとは低周波の電気刺激を脳に与える事により、脳波を正常な動きに戻す療法です。

米国の南カリフォルニア州立大学と共同研究をしています。

自閉症や発達障害だけなく、不眠症や痴呆症や老化による脳機能の低下や
事故による脳障害のリハビリまで幅広く適用出来ますので、
クリニックには、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の患者さんが来ています。

台湾オフィスがアジアで唯一の拠点ですので、
マレーシアや香港や日本や韓国や中国からも治療に来る方達もいます。

現在、東京オフィスの開設も進められている様で、日本でも大きな反響が
あると思います。

恐らく、このブログが日本語で書かれる世界初の体験談であると思います。

治療法とその特徴

この療法は、脳神経外科等の医学界で正式に認められている訳ではありません。
健康保険等の対象外の療法です。

又、自閉症や発達障害は、現代医学では原因が完全に究明されていないので
根本的な原因を治療する事は不可能とされているという事も有り、
そもそも、自閉症や発達障害に関するいかなる治療法も公式には
認められていません。(精神科の薬で一時的に症状を緩和する事は除く)

以前のホームページにアップされていた動画では、自閉症の子供の親の体験談や
自閉症の子供がこの治療を開始して約1年後にはアルファベットの
文字を書けるようになったり、事故で脳に障害を負って、行動に障害を
持つようになった青年が回復する様子等を見る事が出来ました。

この療法は弱い電気刺激を脳に与える機械の端末をおでこや頭部側面に当てる事を
間隔を開けて何回も繰り返す療法で、1回の治療は30分程度です。

機械にコードで繋がっている黒いハンマーの様な形をした端末が
ボタンを押すと、「ダッ、ダッ、ダッ」という音がして、
それを10秒くらいおでこに当てて、少し間をおいて繰り返すというだけです。
震動はなく、音だけがします。

この機械はTMS装置と呼ばれており、大手の総合病院等にもありますが、
その使い方や、脳波診断検査で様々な脳波の波形から独自の診断をして
どの脳波が弱いのかを分析するという「解析システム」やそのデータからの
「治療アプローチ」や各症状への応用の幅が違います。

専門的に言えば、これをMeRTのアプローチと呼び、脳波解析を使用して、
脳のさまざまな領域がどのように機能しているかの画像を作成し、
その解析に基づいた非侵襲性神経変調による治療を目標としています。

※非侵襲的(ひしんしゅうてき)とは、「生体を傷つけないような」という意味で
皮膚の切開等の手術を伴わないことを指します。

弱い電流を組織内に誘起させることで、脳内のニューロンを活性化させる方法で
既に有名なのはrTMS療法で、rTMSは様々な神経症や精神病(特にうつ病)に
有効とされています。

rTMSは上記の治療法として米国食品医薬品局(FDA)の認可を得ています。
総合病院等にあるTMS装置はBTCのMeRT装置とほぼ同じですが、
元TMS装置の研究者でもあったBTCのDr, Yi JInが脳波の独自解析システムを
開発してTMS装置を独自の使い方をするというのが、
MeRTアプローチです。彼はこの分野で、米国で6つの特許を取得しています。

又、Brain Treatment CenterのMeRTアプローチもうつ病の治療法として
米国食品医薬品局(FDA)の認可を得ています。

定期健診の診断書は、米国本部にいるアナリストが分析して
カラーの脳波に関する断面図や波形図入りの詳細なレポートを
各オフィスに送られてきます。

この解析メソッドとMTS装置を使った治療アプローチが
BTCのオリジナルノウハウなのです。

脳のどの部分の活動が活発か又は弱いのかという図や様々な波形図、
例えば「frequency」(頻度)という電波図では、
脳の活動の頻繁性で、自閉症や発達障害の人はこの波形で波が小さいのですが、
逆にあまりにも波が大きすぎても、落ち着かないので良くない等の
様子が分かる訳です。

この様なレポートを前回と比較して、治療効果の有無や
その後の治療の参考にして行きます。

工学系や医学系では世界でもトップクラスの大学である南カリフォルニア大学の
研究者等と共同セミナーや共同研究をしており、
この療法により様々な障害に良い影響が見られるという臨床結果までは
知られていますが、その理論と症状の改善の関係性についての
医学界の認知がまだなされていないという状況の様です。
(これはMTS療法も同じ)

現在、自閉症や発達障害に対する「治療法」という物はありません。
ABA等の訓練を通じて、認知力や反応や行動力を高めたりして、
より自立した生活ができる様に訓練する方法はありますが、
自閉症や発達障害そのものを治療する方法というものはないのが現状です。

ADHD等は薬で一時的に精神を安定させたりも出来ますが、
障害そのものを治す薬はありません。

そういう意味で、BTCメソッドは非認可ながら自閉症や発達障害に対する唯一の
「治療法」という事が出来ますので、治療費は高いのですが、
この方法を頼って海外からもオフィスを訪れる患者さんも多いのです。

うちの妻は、このメソッドを台湾人の評論家が書いた、世界の様々な医療法の紹介の
本で「ロスに自閉症の治療法を持ったクリニックがある」と知って、
調べてみたら台北にもオフィスがあったというのが最初のきっかけです。

台湾オフィス

台湾では、総合病院の隣のビルにオフィスがあり、BTCの治療オフィスに在籍している
4名のドクター達は脳神経外科医であり、何人かは隣の総合病院の医師として
働いている医師が掛け持ちしているのです。

日本人の感覚だと、勤務医が他の仕事を掛け持ちして良いのだろうかとも思いますが、
総合病院の脳外科と技術提携交流という形の様です。

治療期間や料金について

通常は、1か月(20回)の通院を1か月続ける事になります。
その後、脳波定期検査で効果を見ながら、数か月の休憩期間を入れるか、
そのまま更に2か月続けるかの判断をする事になります。

この時点で、ある程度の効果を得て満足して終わりにする場合や
効果があっても、予算の問題で終わりとする場合もありますし、
逆に、自分には合わないと判断した場合は、ここで終了する方もいます。

もし、合わないと判断した場合は最初の1か月で終了する事も可能ですが、
脳波の定期健診の分析結果により、本人やご家族から見て、顕著な効果が
実感できなくとも、分析結果で改善が見られる場合は、継続する方もいます。

治療の流れとしては、最初にEEGという脳波診断をして、
5回のテスト治療をして、更にEEGの脳波診断をします。

それから、2週間(10回)の治療をしてから、
1か月(20回)の治療をした段階で、続けるかしばらく休憩するかの
判断をします。

料金は、1か月(20回)でUS$11,000ですが、
台湾の場合、2017年からUS$8,000の割引価格になっています。

ずっとこのままの料金なのか、今後は元に戻るのかは分かりません。
お試しコースとして、1週間(5回)でUS$1,000で体験出来るコースもあります。

言語療法クラス

自閉症や発達障害では、言葉の発達が遅くなる事が多いのですが、
うちの子供も3歳を過ぎてもほとんどしゃべれませんでした。

2歳半ぐらいの時には、どうにかしなければと思い、
病院の定期健診の時にお医者さんに相談したところ、
公立病院付属の言語療法クラスや知育クラスを紹介されました。

総合病院の建物の中に、幼稚園に入園までの小さい子供達向けの
言語セラピストの部屋があり、週に1回1時間を数か月通いました。

おもちゃや絵本を使って、先生の言った事を子供が
繰り返す様に誘導するのですが、うちの子供はちょっとだけしか
先生の言う事が真似できずに、この時期はほとんど進歩が有りませんでした。

その後、言語療法だけでなく感覚統合や脳波療法等の色々な治療により
5歳くらいから急激に伸びました。

子供の脳の発達は総合的な物なので、運動や知育等との相乗効果で
伸びたのだと思います。

始める時期の判断基準として、
現時点で、他のひとがしゃべった言葉を「オウム返し」で真似出来るレベルであれば、
言語療法クラスに通ってみると良いと思います。

インターネット等では、「オウム返し」その物が発達障害の症状として
問題があるから困っているという投稿を見かけますが、
自閉症や発達障害が分かった初期の頃等(通常は2歳ぐらいで分かる事が多い)
では、「オウム返し」すら出来ない子供もいると思います。

うちの息子はまさにそうで、他の人が話した言葉を真似する事すら出来ませんでした。
真似をしてくれないと、言葉を教える事が出来ずに本当に困りました。

後で分かったのは、とにかく情報のインプットを続けると、それは子供の
内側に残っているので効果はあるのですが、3歳近くまで上手く
口真似が出来なかったと思います。

うちの子供は、聞えていない訳では無いのですが、
何かを話しかけても、何も返答が返ってこないのです。

その理由として、
1、相手の言葉にどう反応して良いのか分からないので何もしない。
2、反応しようとしても、その音を子供の口が発声出来ない。

等がありますが、うちの子供は上記の両方でした。
つまり、相手に話しかけられたり、質問されても、それに対して
自分がリアクションしなければならない必要が分からないという事と、
TやS等の特定の子音の音が出せなかったのです。

例えば、中国語の「有難う」は「シェ、シェ(謝々)Xie, Xie」ですが、
「チェ、チェ」としか言えないとか、そもそもその音が出せない等の
発音障害です。

まず、上記1の問題ですが、
肺活量が弱くて息を吐く力が弱くて声が出てこないとか小さいという要因や
口の周りの筋肉が弱かったり神経が発達していない等の理由で
上手く口を動かせない等の要因もあうと思います。

その様な場合であれば、根本的に体力を上げるような運動クラスに行くとか、
トークツールの様な道具を使って、息を吐く力や口周りの筋肉や神経を
鍛えてみるのもいいと思います。

アメリカの商品で、talk toolという様々な道具のセットがネット等で
販売されており、主に笛の様な様々なツールを使って楽しくトレーニングする
事も出来ます。

その他の対策としては、反応したら褒める事で、
「反応したら良い事がある」という事をわかってもらうトレーニングを
する事が重要な対策だと思います。

また、注意点としては、
例え、子供の反応が良くない場合でも、親の方はひたすら情報のインプットは
続けた方が良いと思います。

その時には出来なくとも、後で何かの拍子にぽろっと以前教えた事が
子供の口から出てきたりするからです。

結構、こういう事があって、「あれっ?だいぶ前に教えた事が何で今頃?」と
驚いた事が何回もあります。

ABAのテクニックでは、子供が何かの状況に面した時に、
「その時に子供が話すべき適切な言葉を親が代わりにしゃべってあげる」という
物があります。

つまり、子供が怒っている時に投げかける言葉は、
「怒ちゃダメだよ?」「何で怒っているの?」ではなく、
「怒ってるぞ、プンプン」という感じです。

子供はその様な状況の時に、何と自己表現していいか分からないので、
親が代わりに繰り返し言ってあげると、子供もその状況に
その言葉を発する事が出来るようになるという仕組みです。

このテクニックを最初に知った時は、目から鱗が落ちる感じでした。

子供は難しい会話が分からない訳ですから、
いくら「怒っちゃダメだよ」とか、健常者の子供の教育で良くありがちな
「子供の話を聞いてあげる」という意味で「何で怒っているの?」
と言っても、自閉症や発達障害の子供は、そういう高度なレベルで躓いているのでなく、
自分の中の意見を発するという事が出来ない段階(子供の年齢や成長度合いにもよるが)
なのですから、ここで大人との会話を始めても仕方がない訳です。

親との会話を成立させようとするのでなく、
子供の内面を言葉に表現させる為のトレーニング方法という事です。

上記、2の「特定の音を発声出来ない場合」は、その音を誘導する様な
言語トレーニングが役に立つと思います。

その様な場合には、言語専門のセラピストに通うのは有用だと思います。

うちの家庭は、父親の私が日本語、母親の家内は中国語で、夫婦の会話は英語で、
子供には中国語を中心に教える環境なので、
セラピストも中国語の先生の元で週1回1時間のクラスを取りました。

先生とマンツーマンで、本や道具を使って、一緒に言葉を繰り返したり、
質問に答えたり、発音の練習をするという授業です。

下記にいくつかの言語療法教室を紹介します。

彭聆語言治療所

この彭先生のセッションの予約はいつも一杯でキャンセル待ちの状態です。
場所は、萬華駅から歩いて3分の場所のマンションの1室。

この様な言語教室の料金は、約1時間NT$1,000(日本円で約3000円)ぐらいです。

1回の時間は約1時間で、彭先生は机に向かって座り、子供を膝の上に乗せて
おもちゃや教材を使いながらマンツーマンで約1時間の授業です。

先生が目の前の本の単語やおもちゃの名前や動作を話してきかせ、
子供がそれを繰り返したり、先生の質問に答える形の授業ですが、
ユニークなのは、約1時間ノンストップで続ける点です。

子供に「言語のシャワー」を浴びせるというイメージですが、
リズムよく間断なく色々なツールを利用して、授業を続けられるのは、
一種の名人芸の様な感じです。

子供が指示どおりに出来た時に、小さなスナックを口に入れてあげたりする
「ご褒美」でうまく誘導したりもしています。

うちの息子は4歳ぐらいの時に半年ぐらい通いましたが、目に見える言語能力の向上は
特にありませんでした。

だからと言って、彭先生の授業が効果無いという訳でなく、
うちの息子の症状には合ってなかっただけだと思います。

彭先生のクラスに通った時点で、まだうちの子供の口真似能力が十分に
発達していなかったので、ついて行けなかったのではないかと思います。

ですので、ある程度、人の言葉を口真似する能力がある子供さんや
既にしゃべる事は出来るが、特定の音が苦手等の症状の子供さんにはいいと思います。

ホームページ

黃自強語言治療所

この先生のレッスンもおもちゃや教材を使いながらマンツーマンで約1時間の授業です。
彭先生の様に、ひざの上に乗せて1時間ノンストップというスタイルでなく、
もう少しのんびりした感じです。

先生は温厚な男性の方で、大手の大学病院の言語治療の担当を経験してから
ご自分で独立された方です。

子供と先生の相性や自宅と治療所の距離の通いやすさ等の条件によって、
合う先生を選んでみると良いでしょう。

ホームページ 

公立幼稚園の特殊学級

うちの子供は、4歳になった年の9月から公立幼稚園の
特殊学級に入りました。

入園には台北市の教育委員会の審査があり、病院からの推薦状も
必要です。

台湾の新学期は、日本の様に4月でなく米国と同じく9月からです。

普通の幼稚園の中に2クラスだけ特殊クラスがあり、
その年少クラスに入ったわけです。

台北市内に特殊クラスのある幼稚園はいくつかありますので、
二つ見学して、そのうちの一つに決めました。

幼稚園は朝9時から夕方の4時までで、朝ごはんと昼ご飯が提供されます。

昼ご飯だけでなく、朝ごはんも提供される点が、共働きが多くて
両親が忙しい台湾らしいなと思います。

一クラスは約16人の生徒に対して、先生が4人でアシスタントが4人の合計名。
つまり、一人の先生が2名の子供の面倒を見てくれるという体制です。

生徒は広い意味での障害者の子供で、知的障害から身体的障害までですので、
足が不自由なだけの普通の子供もいます。

又、軽度の知的障害の子供は途中で、同じフロアの普通学級に編入出来る
場合もあります。

この幼稚園は教育プログラムが非常に良く検討されて作られている事と、
運動施設が充実している点が良い点です。

まず、子供の基本的な能力の検診を行って、
それぞれの子供の状況に合った「個別教育計画」のファイルを作成してくれます。

ファイルの最初の部分では、その子供の症状や家庭環境及び学校外で
どの様な育児教育を行っているかが書かれており、

次に、学校側の専門家の検査の結果により、現在どの様な能力を
持っているのかが下記の様に記載されます。

1、記憶力、理解力、推理力、注意力等でどの程度の能力を持っているのか。

例えば、水がこぼれない様にコップを持って、自分の席で水を飲めるとか
こちらの指示がどのくらい理解できるとか、こちらと同じ動作を真似する事が
出来るとかいう事や、

弱い点として、同じ物や同じ形の物を集める能力が弱いとか、
色の分類に関して、色に関する認識が弱いとかいう点が
書かれています。

2、言語の理解力、表現力についてどの程度の能力を持っているか。
名前を呼ばれて反応できるか、支持された行動が出来るか、
体の各部位の名前と場所が分かるか、日常会話はどの程度分かるか、
音に対する過敏性はあるか、単語をどの程度理解するかなど。

3、大きな動作や繊細な動作についてについてどの程度の能力を持っているか。
階段の上り下りやボールを投げたりバウンドさせたりする大きな動作や
おもちゃや知育玩具で細かい動作が出来るか、お絵かきや塗り絵は出来るか。

4、社会的な情緒について、コミュニケーション能力や情緒コントロール能力
や問題行動についてはどうか。
大人が離れて一人になると泣くか、又、泣き止んだ後にその場にいられるか、
親が来ると喜ぶか、話しかけられた時の反応や表情はどうか、

5、自己管理能力について、食器の使用やお着換えや靴の履き替えは
どの程度出来るのか。
スプーンやコップを使う事が出来るか、歯磨きやうがいは出来るか等。

6、感覚や知覚に関する能力について、どの程度の能力を持っているか。
物や人を目で追えるか、10秒以上何かを集中して見れるか、
聞かれた事に対する反応や、物を触った反応や味覚の能力について等。

そして、上記を鑑みて、「どんな部分を特に伸ばすべきか」という事を
決めます。

そして、2か月に1回、外部の専門家が「動作」と「言語」についての
検診を行い、その経過状況をファイルに記載します。

学校側では毎月、各分野のチェックリストに記載して、経過状況を
見ながら、その子供に必要な部分を注意しながら子供に接して行きます。

屋外活動の場所は校庭だけでなく、裏には砂場や野菜畑等もあり、
地下には広い遊戯室があり、その中で自転車やジャングルジムで
遊ぶ事も出来ます。

校庭にもジャングルジムや滑り台やブランコ等の設備があります。

学習プログラムは、パズルやお絵かきや知的玩具から読書、
お遊戯や歌や、運動場での運動等、食事やお着換えのトレーニング等の
生活指導もしてくれます。地震や火災の避難訓練等もありました。

お昼ごはんの後は、昼寝です。
日本と違い、台湾の幼稚園にはどこでもお昼寝の時間があるのですが、
ここで寝てしまうと、夜にすぐに寝てくれない事があるので
ちょっと不便でしたが、1時前後の早い時間帯の昼寝であれば、
夜の睡眠にも大きくは影響はしません。

この幼稚園には週末に「宿題」があって、課題となる本を読んでくるとか、
スケッチブックに出された課題の絵や工作を張り付けるというのがあり、
うちの子供はほとんど自分で出来なかったので、私が代わりにやる事が
多かったです。

例えば、ユニークな宿題では、「校門のペイントのデザインを考える」
というのがあり、クレヨンなどを使って、デザインを描いた事も有ります。

年に4回ほどの課外授業もあり、科学技術館に言ったり、ハイキングに行ったり、
する事もありました。

子供の成長具合

2年間の幼稚園特殊クラスの授業を通して、うちの子供がどのくらい成長した
かというと、幼稚園の他にも感覚統合のクラスや言語クラスや脳波治療等も
並行して行っていたので、どの療育の成果がどのくらい出たかと言うのは
判断しにくいのですが、

幼稚園の一番の成果はやはり、先生や同級生とのコミュニケーションによる
社会性の向上であると思います。

幼稚園を中心として生活にリズムも出来ますし、
その時間は親が他の事も出来ますし、公立なので非常に低料金で子供を
預かってくれる事など、色々なメリットがあります。

ABAメソッド

ABA療法の考え方とメソッド

自閉症や発達障害で日本や米国で一番有名な療法はABAメソッドでしょう。

特に自閉症の療法としてインターネットや本屋さんで一番紹介されているのは、
ABAやTEECHですが、TEECHは家の中の環境を変える事などに重きをおいているので、
具体的な療法としてはABAメソッドが一番取り組まれていると思います。

また、それ以外の療法もABAやTEECHの影響を部分的に取り入れている事が
多く見受けられます。

ABAとは、応用行動分析(Applied Behavior Analysis)の略で、
1980年代に米UCLAのロバース博士(Dr. O.I. Lovaas)らの研究チームにより
米国で開発されました。

子供が変わった行動を取るその背景に注目し、良い行動を増やして
困った行動を減らしてゆくという方法です。
伸ばした行動には褒めたりお菓子をあげたりという「ご褒美」を与えて増やし、
抑えたい行動には、何も与えない事や軽い不快感を与える事で減らしてゆく
方法です。

社会生活における困難を軽減して、健常者に近い生活が送れるようにする事を
目的とした療法で、障害を根本的に治癒する治療法ではありません。

米国や英国ではABAの公的資格である認定行動分析士(BCBA)があり、
治療を受ける事に対して、医療保険の対象とされます。

ABAの先生の話で、非常にユニークだなと思ったのは、
子供にかけてあげる言葉です。

例えば、子供が怒った場合は、先生や親が投げかけてあげるべき言葉は、
「何で怒ってるの?」「怒っちゃダメだよ、よしよし」等でなく、
「生気(シェンチー)」(中国語で怒っているの意味)等です。

つまり、自閉症や発達障害の子供は自己表現能力が低いので、
彼らの心の声を代弁してあげる様な感じで、
この様な時はこういう風に言うんだよという事を訓練する訳です。

又、抱っこしてあげる事は、ABA療法でいうところの「ご褒美」なので、
泣いたりごねたりした時に、まずは落ち着かせる為に抱き上げるのは
逆効果となります。

泣いたのに抱き上げたら、泣いたことにご褒美をあげる事になるので、
子供はもっとやるようになるという事なのです。

こういう事を日常生活の全てで、延々と続ける事が子供の行動力や表現力の向上に
つながるという事で、実際、うちの子供の表現能力は上がったと思います。

もちろん、これだけでなく質問形式で、家族でドライブしていたら
お母さんが子供に「誰が車を運転してるの?」「パパ」という様な
問答を子供に投げかけて、最初は、その答えをお母さんが言ってあげて、
徐々に子供が自分で答えるように訓練して行きます。

台北のABAの教室

台湾にもいくつかのABAメソッドの教室がありますが
うちの子供が3歳の時に最初に通い始めたのが、台北市内湖区の芙爾德教育中心です。

ホームページ 芙爾德教育中心

この教室の創始者の先生は米国育ちで米国で児童心理学の博士号を取得している方です。
本場の米国でABAメソッドの研究や訓練を受けて、それを台湾で広めている先生で
著書も出版されており、雑誌等でも取り上げられています。

一クラスは約90分で子供には一人づつ担当のスタッフが付きますが、
クラスの一人の先生の指示を全員が聞いて進行してゆく様なクラス形式です。

0-3歳の幼児、入学前の2-5歳の子供、小学校以上の学童の年齢層で分けており、
その中でも曜日やいくつかの時間帯によって、いくつかクラスがあります。

うちの子供は、週に2回くらいのクラスを取って半年くらい通いました。

この教室は、商業プラザの2階のテナントの様な形で入口の受付応接間の奥に
10人くらいでお遊戯出来る様な少し広い部屋やトイレ等のスペースがあり、
その部屋の手前と奥に二つの教室があり、その他、一部屋はスタッフの控室があります。

靴を入れる下駄箱には、それぞれの子供の顔写真と名前が貼ってあります。
教育玩具を入れる棚にも、それぞれのおもちゃの写真が貼ってあります。

この様に写真や図を使って、子供に認識させたり誘導したりする方法は、
ABAと同じくらい有名なTEECHメソッドの影響ですが、良い部分は取り入れている
様です。

クラスでは、本やおもちゃ等を使って、子供の反応や表現をトレーニングします。
授業の最後には、みんなで広い部屋に集まって、
布のトンネルをくぐったり、目標まで物を運ぶという作業を、代わりばんこに
行います。

この芙爾德教育中心では、親が自閉症の子供にどう接して、家庭でどの様に
ABAのメソッドを子供に教えるかと言う事も色々と考えており、
親が受講するクラスも設定しています。

又、ABAクラスを取っている子供の親達が毎月集まって、先生からアドバイスを
受けたりする懇談会も開催しています。

芙爾德教育中心は、その特徴として4つのポイントを挙げています。
1、国外の機関の最新のABA療法の手法の動向をいち早く取り入れる。
2、教室と親と子供の三角関係の連携で子供の発展を考える。
3、それぞれの子供の症状に合わせた教育計画。
4、米国のABAの資格BCBAを保有する袁校長が講師を育成するコースも併設しており
講師の能力を充実させている。

現在、うちの子供は距離的に自宅から少し通いづらいという事や幼稚園の
特殊学級が始まった事や
このABAに通っていた時期は、うちの子供の言語の認識能力や情緒の不安定さも有り、
半年ぐらい通って一区切りとし、一時期ABAは中断しました。

その後、幼稚園の他に脳波療法や感覚統合のクラス等のトレーニングにより、
知能が向上したり情緒も安定してきましたので、
現在は、他のABAの教室にも週何回か通っていますが、
台北市内には、ABAの教室がいくつもありますので、ご興味あれば
インターネットで検索して見て下さい。

料金は100分で800台湾ドルぐらいです。

スポンサードリンク


幼稚園前の大学病院付属デイケア―

子供が幼稚園の年齢に達する前の場合、病院付属の療育デイケアーに
通う事が出来ます。

台湾の場合、幼稚園は3年制(3歳=小班、4歳=中班、5歳=大班)ですが、
幼稚園の特殊学級は中班からの2年制ですので、

それ以下の自閉症や発達障害の子供達は病院付属の療育クラスに任意で
入る事になります。

ここで療育をした後に、普通の幼稚園に通える程度の子供もいますが、
多くの子供は、公立幼稚園の特別クラスに入る流れとなります。

うちの子供も幼稚園入園前の年齢だったので、総合病院の小児科医の推薦で
療育クラスに入りました。

小児科医の診断書による推薦で入るために、健康保険が適用されて
ほぼ無料で療育を受ける事が出来ます。

中国語で「日間病房」と言いますが、日本語にするとデイケアーという
様な意味です。

時間は朝9時からお昼までの、ほぼ半日で、
木曜日がお休みの週4回の療育コースです。

但し、親がずっと付き添わなければなりません。

クラスの内容は、先生を前にしてみんなで同じテーブルに座って
先生の質問に答えたり、先生がしゃべった言葉を繰り返させる事から
始めます。

子供が椅子に座って、その後ろに各親が椅子に座って
後ろからサポートする様な形ですすめられてゆきます。

その後、紙やはさみやクレヨンなどを使った工作やお絵かきの
練習やおゆうぎの練習もあります。

ずっと、椅子に座っていられない子供もいますし、
大声をあげたりする子供もいます。

最後の方では、大き目の教室で体操をします。
よつんばいになって、前進したり、ぐるぐる走ったり、
器具や道具は使わない方法で、運動をします。

体操が終わった後は、再び元の教室に戻り、
みんなでコミュニケーションを取る様なゲームをして
最後にみんなで手をつないで、授業終了の歌を歌って終わりになります。

クラスの途中では、おやつの時間もあって、持ち寄ったおやつを
お互いに交換したり、そのおやつを使って言葉の練習をしたりもします。

あと、授業の中で子供が良くできたら、先生がご褒美として
スナックを与えたりします。

この「ご褒美」を与えるという方法は、ABA等でも使われている方法で、
台湾の病院付属の療育デイケア―の基本的な方針はABAの影響が
強く入っている様に感じます。

この療育に参加して見て、どの様な効果があったのかは
正直見えにくいのですが、これは即効性のある療法というより
特別な保育園クラスという感じですので、日々、こなしてゆく事に
意義があると思います。

他の子供達に触れ合う機会や病院が考えたプログラムが入っている訳ですから、
家にいたり、親子館や公園で一人で遊んでいるよりは
ずっと良いと思います。

又、このデイケアに参加してとても良かった点は、
うちの奥さんにママ友達が出来て、色々と情報交換が出来た事や
何よりも同じような境遇の親達とコミュニケーションを取る事により
精神的な部分で、ストレスが緩和された事です。

それまでは、同じような境遇の親達と触れ合う機会があまりなく、
同じマンションの中で育った普通の子供達の親達には、
うちの子供が自閉症や発達障害だとは言えずに、だんだんと
同じマンションの普通の子供達や親達との交流も疎遠になっており、
結局は、どうしたら良いのかという部分で孤独になっていました。

この自閉症や発達障害のスペクトラムは、人によって症状も
重さも違うし、症状の経過も異なるので、これをやれば良いという
明確な療法がある訳ではありません。

病院の小児科や精神科の先生方も、診断はしてくれますが、
民間の様々な療法を薦めてくれる訳でもないし、その場限りの
診断では、普段から子供がどんな症状でどんな行動を取っているかも
分からないので、病院付属の療育デイケア―を進めてくれるぐらいの事
しか出来ません。

民間の療法に関しては、何の情報提供もしてくれないので、
親が自分達で暗中模索の中を手探りで、自分の子供に最適な
療法を探してゆくしかないのです。

これは、日本も同じような状況だと思いますが、
各地方自治体や自閉症や発達障害の協会がカウンセリングを
してくれるとも聞きました。

台湾では公的な期間が民間の療法を紹介してくれる機会はありません。

そういう意味で、この様なコミュニティーに入る事は、
子供だけでなくその親にとっても重要な事だと思います。

孤立化すると、益々大変になってしまうと思います。

余談ですが、このデイケアのクラスメートの女の子は
自閉症と診断される前に民間の健康保険に加入していたので、
その健康保険から、クラスに参加する毎に自閉症の手当が
毎日もらえたそうです。

金額にすると、台湾ドルで$2000ドル(日本円で約7000円)
ぐらいだったと思います。

一般の健康保険でなく、自閉症や発達障害等もカバーする
民間の保険に追加で入っていたのだと思います。

台湾の保険に詳しくはありませんが、ポイントとしては、
自閉症が分かる前に保険に加入しており、かつ自閉症もカバーする
保険である事が色々と有利に働く様です。

子供に適した療法を探す

自分の子供が自閉症や発達障害と分かってから、
療育や治療の方向性をじっくり考える必要があります。

自閉症や発達障害の症状は千差万別ですから、
まず、その子供の症状の特徴を把握して、
その子供に適したストラテジーを練る必要があります。

うちの子供の場合、自閉症の傾向はそれほど強くありませんでした。
又、知的な遅れがあったので、自閉症の中のアスペルガー症候群でない事も
分かっていました。

下記は一般的な自閉症の特徴です。

1、言葉が出ない。言葉の遅れ。
2、人の気持ちや感情を読み取るのが苦手
3、感覚の違い(敏感又は鈍感)
4、一定の行動へのこだわり。
5、コミュニケーションを取るのが困難
6、周囲にあまり興味を持たない傾向がある
7、クレーン現象(人の手を掴んで意思表示)

上記の特徴では、当てはまらない事の方が多かった。

人の感情の起伏は分かるし、本人も静かではあるが笑いや怒りはある。
わざといたずらをして笑うなどの、ユーモアのセンスがある。
感覚的に過度に敏感でも鈍感でもない。

人とのコミュニケーションという部分でも他人に関心をもつし、
初めて会った人とでも人見知りはしませんので、
自閉症にありがちな、完全に相手を無視とか、完全に自分の
世界だけに生きているという訳ではありません。

典型的な自閉症の症状である「特定の物や場所やしぐさへのこだわり」
「同じ動作を繰り返す」等の様なものは全くありません。

一方で、知能や言葉の発達が遅れているので、何か欲しいとか何かを
したい時に、言葉で話さずに隣にいる親の手を掴んで、
何かをさせようというクレーン現象は顕著に出ていました。

相手に自分から近づく事はしますが、
話しかけたり出来ないし、どんな言葉を相手にかけていいかわからないので、
どうやって他の子供と遊んだらいいかもわからないので、
一人で絵本を眺めていることが多いという点で、
やはり自閉症の兆候は見られますが、どちらかと言えば、
「発達障害の症状の中に自閉症の症状がいくつか混ざっている」様な状況でした。

典型的な発達障害の、知的遅れ、運動能力の遅れ、学習障害等、
兎に角、普通の子供より全ての分野で成長が遅れている事が
一番の問題で、その遅れと言うのは近所の子供と比較して2歳ぐらいから
顕著になってきており、そこに自閉症の症状がいくつか見られるという事で、
療育や治療の柱は、「知能も体力も感覚も総合的に発展させる」事としました。

「コミュニケーション能力の乏しさ」という自閉症の症状そのものは
感知する事は難しいので、他の分野の能力を出来るだけ向上させて
うちの子供がいかに普通の子供に近い、普通の生活を出来るようになるか、
また、出来る事ならいかに普通の小学校に入るかという事を目標にしました。

うちの息子が自閉症と分かってから、どんな療法が合っているのかを試行錯誤したり、
自宅でも教材等を使って、療育を試みたのですが、最初に感じた一番の問題は、
「全てにおいて無気力」という事です。

何かを教えても、それに対しての反応が薄いし、言葉を話すというか、普通の子供様に
大きな声を出すパワーもなく、運動しようとしても長い時間歩くことも出来ず、
家にいてもすぐにゴロゴロしてしまうという感じで、簡単に言えば
「子供らしい活気やエネルギーが無い」という事が全てを始めるにおいての
根本的な障害だという結論に至りました。

又、それはしゃべれないという事の原因との繋がっていると思います。

うちの子供は、そもそもほとんど発語が出来ない期間が長く、
その理由として、肺活量が弱いという事や口や舌の筋肉が弱い又は
神経系統が弱くて脳からの指令が上手く口や舌に伝わらない
等の複合的な理由があると考えられました。

これらを解決する為に、運動や感覚統合療法により、全身の気力を高めたり、
バランス感覚や運動神経の発達を促すことにより、
知能や行動能力や言語能力を複合的に高めようと言う事で、
その様な療育機関を探して、いくつかを受講してみました。

自閉症や発達障害の療法として、感覚統合療法は、
学童期になったらあまり有効ではないとも言われていますが、
6歳ぐらいまでは効果があるとも言われています。

確かに、自閉症そのものの治療にはならないと思いますが、
全ての能力において、同じ年代の子供より遅れている場合は、
いずれにしても、何か親が自宅で補助的な訓練をしなければ
なりません。

そういう点では、経験のあるプロのスタッフに任せた方がいいと思います。

又、自閉症そのものの改善にならなくとも、体力の向上や
認識能力や記憶力が向上すれば、生活の自立や活動範囲を広くする
事に繋がりますので、やってみる価値はあると思います。

うちの子供が2歳から6歳までの4年間で色々とやってみた
療育や療法をざっと時系列で並べてみると下記の様になります。

2歳:病院付属の言語療法と知能療法を各週に1時間。
(この時点では自閉症や発達障害があるとは分かっていなかった)
自閉症と分かり、ABAに1回2時間を週二回通い始める。
感覚統合の教室で運動と知育の2つのクラスに週二回づつ通う。

3歳:公立病院付属のデイケアに午前中は通う。
2歳からの1年間ぐらいは、色々やってもあまり進歩が遅く、
根本的に物事の理解力や反応が向上する方法がないかと探しなおし、
BTCで脳波療法を始める。
9月より各治療に通いやすい様に郊外から台北市の近辺に引っ越し

4歳:BTCを一時中断。
9月から幼稚園の特殊学級に入学して午前中は幼稚園に通う。
午後は感覚統合で運動と知育のクラスを受講するが、途中から
啟端感覚統合から劉式メソッドに変更する。言語クラスを受講。

5歳:9月から幼稚園の二年目となる。
午後は劉式メソッドを中心にする。
言語クラスでかなり先生についてゆける様になる。
ABAを週に二回再開する。BTCを再開。

それぞれの具体的な内容については、このブログで順次説明してゆきますが、
少し前の事を思い出しながら書いている部分もありますので、
詳細が不正確な部分もある事はご了承下さい。